2022.07.13 up date

STAND DAY3レポート 事業の作り方講座②

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プログラム3日目は、『プロトタイプのつくり方からファンマーケティングまで』をテーマに講義を行いました。

前半は、大洗町を拠点にまちづくりや茨城県の関係人口創出事業に携わる佐藤穂奈美さんより、「プロトタイプの作り方・共感から事業へ」について、ご自身の事例とともにお話いただきました。

後半は、(有)プラスチャーミング代表取締役・中川ケイジさん、株式会社オールユアーズ代表・木村昌史さんをゲストにお招きし、「どんなプロトタイプで、どのようにファンマーケティングを行い、事業を作ってきたか?」をお聞きしました。

概要

<講師>
▼佐藤穂奈美さん

茨城移住計画/Coelacanth代表/ディレクター×農家
茨城県大洗町出身。2021年より茨城移住計画へ参加。再開発、空き家再生、不動産ファンド、コミュニティビルディングの仕事を経て2020年に茨城にUターンし、独立。まちづくり、茨城県の関係人口創出事業の他、大洗にて、地域とつながる本屋「BOOK & GEAR焚火と本」、地域とつながるWEBサイト「LOCALBOOSTER」の企画・運営をしている。

<ゲスト>
▼中川ケイジさん

(有)プラスチャーミング代表取締役/(社)日本ふんどし協会
兵庫県神戸市出身、茨城県水戸市在住。大学を卒業後、美容師になる。その後、営業会社に転職するも営業成績が悪く思い悩み、3.11を機にうつ病を発症。その時出会った「ふんどし」の快適さに衝撃を受け「ふんどしで日本を元気にしたい!」と思い、おしゃれなふんどしブランド『SHAREFUN®(しゃれふん)』事業をスタート。同時に『日本ふんどし協会』設立。TV『笑っていいとも』にふんどしブームの仕掛人として出演するなど活躍の場を広げている。 

 ▼木村昌史さん
株式会社オールユアーズ代表
茨城県つくば市在住。大学在学中よりライトオンで勤務。店長やバイヤー、商品企画などの業務に携わる。2015年7月にアパレルブランド「オールユアーズ」を設立。2020年より「Switch Standard project」を開始。小さな変化がつくる可能性を模索している。

<日時>
9月29日(水)19:30~21:30 @zoomウェビナー

当日の様子をレポート!

佐藤さんのお話

プロトタイプとは、まずは小さなことから実践すること

ハードルをなるべく下げて、とにかく実践することが大事。

▼佐藤さんがUターンして行っている事業の事例

佐藤さんの事業のキーワードは2つ。

  1. コミュニティ新陳代謝→人の動線をつくる・交点をつくる
  2. 住んでたのしい街→街に仕掛けをつくる

この2つから自分なりに「系」をつくった結果が今の事業だといいます。

佐藤さんのプロトタイプは…

  1. いったんイベントをやってみる(本を通じて人と地域を知る)
  2. いったんお店をつくってみる(地域とつながるBOOKカフェ「BOOK&GEAR焚火と本」)
  3. 形ができてきたので、動線をつくる(茨城の暮らしや職業体験ができるWEBサイト「LOCALBOOSTER」の運営)

「とにかく実践してみて、それを育てること」をしていると佐藤さん。その中で、得意な人に任せることを意識してチームビルディングや事業設計をしているとのこと。

▼共感投資と空き家活用の事例

  • 地元の人に聞いた建物のストーリーを利活用に活かす。
  • 場づくりを通じて、地域の人と対話する。

といったアクションをし、地域の人にかかわりしろを用意。

結果、多くの人に関わってもらい、『プロジェクトの関係人口が社会関係資本となり、最終的には事業に還元された』といいます。

中川さんのお話

▼中川さんが思うプロトタイプ

「失敗」「気づき」「改善」の連続

→ブランドやサービスが強くなる

やってみた気づき

  • メディアに出る機会が増えるも、届けたい人に届かない。
  • お任せ店頭では売れない
  • 想定外のトラブル

など、失敗からたくさんの気づきがあったという中川さん。

「潜在していたニーズ(男<女)」への気づきや、大切にしたいこと「自分の心を優先する(自分に誠実でありたい)」が改めて明確になったといいます。

以降、この2つを大切にしながら活動をしている。

  1. 「自分をいたわる時間」を提供する
  2. 関わってくれる人を全員ハッピーに

▼気づきを活かす

ネットでバズらせる、メディアに出るではなく、手売り重視にシフトチェンジ。

「実際に会わないと買えないというブランドに変えていこうと思っています」とのこと。

木村さんのお話

▼木村さんのプロトタイプ

2015~2019年クラウドファンディングで商品をリリース。

そのうちの2017~2019年は「24ヵ月連続クラウドファンディング」企画を実施。ひと月ひとプロジェクトで、毎月新商品をリリースしたといいます。

現在看板商品となっている「着たくないのに着てしまう」シリーズは、クラウドファンディングでリリースした商品。自分たちで定番として押し出していこう、という感じではなく、お客様が押し出してくれた、そんな思い入れのある商品。

クラウドファンディング中心にネットでユーザーさんとコミュニケーションをとっていたが、「実物を見たい」「サイズを確認したい」との声が増えてきたため、2019年~47都道府県でオフラインイベントを強化。現地の人と一緒にイベントを作り、年間で約100ヵ所で実施したそう。

▼ユーザーさんに共犯者になってもらう。参加者になってもらう。

具体的にやっていること

  • SNSは投稿ではなく返事がメイン。広報ではなく1:1のコミュニケーション、と捉えてSNSを使っている。
  • チラシのクリエイティブで反応したくなる仕組みづくり。

「アウトプットよりアウトカム(製品、サービスからもたらされるもの)にフォーカスしている」と木村さん。

なぜユーザーさんを共犯者・参加者にするのか?

それは「『ユーザー中心』を一番大事にしているということを、アイデンティティとしているブランドだから」。

ファンマーケティングでは「作り手のストーリーを買い手のストーリーにどう翻訳するか?」を考えていくことが大事だとのこと。

  • 作り手のストーリー:こんな丁寧につくりました
  • 買い手のストーリー:これは私が持つべきブランドかもしれない

最後に

3名の先輩方のお話から『小さく実践して、ブラッシュアップする』ことの大切さを改めて実感した今回。自分も何かアクションを起こしたい!とウズウズした方もいるのではないでしょうか。お話の中で出てきた事例を、自分の事業に置き換えて考えてみるのも良いかもしれません。

★STANDとは?

茨城でチャレンジしたい!という方が、「自らが設定したプロジェクト」のプロトタイプを実践する7ヶ月のプログラムです。「ローカル」で実践する際に必要な「地域のキーパーソン」とのつながりを得たり、「事業の作り方」を学んだりしつつ、県内外の先輩プレイヤーからのサポート受けながら実践することができるのが特徴です。最終的には共に実践した仲間との公開プレゼンを実施します。

https://standibaraki.jp/

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