2022.07.13 up date

イベントレポート!ローカルプロジェクトラボ「STAND」vol.0 ーローカルプロジェクトはどうつくる? 実践している先輩に聞こう!まちづくり、場づくり編in茨城!ー

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STAND 2021初回イベントのテーマは『実践している先輩に聞こう』です。東京を拠点に、地元・茨城でローカルプロジェクトに取り組むお二方から、きっかけや経緯、ローカルでのまちづくり・場づくりの始め方やコツをお聞きしました。

1. イベント概要

<ゲスト>
▼中山佳子さん
一級建築士/水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会 専門人材委員/茨城移住計画

東京に拠点を置きながら、茨城県内のグラフィック・小中規模の建築空間・都市デザインプロジェクトにも取り組む中山さん。移住せずともスキルを活かし、ローカルで活動するコツや、2拠点ワークライフで気づいたこと、中山さんが専門人材委員を務める『水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会』についてお話を伺いました。

水戸のまちなか大通り等魅力向上検討協議会

▼中村彩乃さん
建築家/茶道家/STAND参加者

東京を拠点に、フリーランスとして建築設計デザインやプロダクトデザインに携わり、2020年には地元・水戸に人が交流できるゲストハウス『水戸宿泊交流場』を作った中村さん。水戸でプロジェクトを始めたきっかけや展開の仕方、STANDに参加して変化したことを伺いました。

水戸宿泊交流場

<日時>
7月6日(火)19:30~21:30 @zoomウェビナー

2. イベントの様子

▼中山佳子さんのお話

「濃ゆい関係人口」として地元に関わる

2017年から東京と茨城の『2拠点ワークライフ』をはじめた中山さん。きっかけは、茨城移住計画の立ち上げメンバーにジョインしたこと。

「都内の大手設計事務所で建築・都市デザインの実績を積み、ハードワークだがやりがいのある日々を送る一方で、帰省するたびに衰退していく地元に“関わりしろ”のない自分が歯がゆかった」

以降、茨城移住計画でのプロボノ自主活動や、県内の空間・グラフィックデザイン・ブランディングプロジェクトに積極的に取り組んでいます。

『水戸のまちなか再生大通り等魅力向上検討協議会』とは?

2020年に発足した官民連携まちづくり協議会で、水戸のまちなかの再生に向けた共感型ムーブメントに取り組む。中山さんは専門人材委員としてコミット。空洞化が深刻な地方都市の中心市街地における、車から人中心のコンパクトなまちなか空間再編に向けて、歴史・地形的特徴を中心とした多角的分析と、地元若手の想いから未来ビジョンを導き、共感が拡大中。ビジョンに共感する誰もが参加可能な、まちづくり会議を組成し、実証実験にむけ検討進行中。

2拠点ワークスタイルを続けての気づき

・個人と組織のことは相関し合っている。個人の好きなこと・趣味・得意技と、会社で求められている仕事、というのは切り離して考えがちだが、ちょっと踏み出せば仕事になる可能性がある。
・地域は面白くできそうなポテンシャルの宝庫!チャンスを活かすも殺すも、すべて自分次第。異なる職種の人とどんどん繋がり拡がる面白さ。幅広いスキルセット・価値観をもつ人との協働。技術力は前提の上、調整力・人間力を磨く場。
・地域プロジェクトはリソース・資金不足、課題は山積み。持てるスキル・経験をフル動員&相互連関の習慣化。

「2拠点あることで、知見も人脈も掛け算できる。個を耕すことは、組織にもフィードバックできる。建築士の潜在的能力を最大化し、信頼できる仲間と協働し、空間や地域づくりのトータルデザインを目指す。これが目標です」

▼中村彩乃さんのお話

『水戸宿泊交流場』とは?

中村さんが2020年に地元・水戸に作ったゲストハウス。コンセプトは『その地域に“暮らす人”とそこに“訪れる人”が交流することで、新しい○○が生まれるきっかけの場所』。宿泊だけでなく、コワーキングスペースとコミュニケーションスペースも設け、体験ができるようなイベントやコンテンツも用意。水戸宿泊交流場をハブにしていろいろな地域とつながる仕組み。

「○○に入るのは、交流場に関わった“人”や“コンテンツ”など。それらを掛け合わせて、きっかけやコラボレーションが起こるような場づくりをしていきたい」と中村さん。

今後は、宿泊とローカル体験をセットにしたプランを打ち出していくそう。

「地域の人にとっては日常でも、地域外の人にとっては新鮮で楽しかったりする。通常の観光ではなく、ローカルとのつながりを目的として来てくれるようなプラン設計を考え中です」

STANDに参加したきっかけと参加中の変化について

2020年1月から水戸宿泊交流場の構想を始めた中村さん。建築家の視点で県外から地元を見たときに得た気づきから、こんなことができたらおもしろそうだなと思ったそう。 しかし、地元には友達がいたものの、仕事関係の知り合いはいなかったという中村さん。茨城で活動するプレイヤーさんと繋がったら良いなと思いSTANDに応募。

STANDに参加し、活動していく中で、関係者やメンバーが増え、空き家問題を得意とする不動産屋さんや、場や家具の制作をしてくれる工務店さん・木工所さんとの出逢いもあり、想いがどんどん形に。

STANDに参加してどうだった?

・改めてプロジェクトの状況把握、必要なメンバーを再確認する機会になった。
・仲間ができた!運営メンバーと参加プロジェクトオーナー同士のつながりができた。
・運営体制の強化、横のつながりによるイベント実施・連携が実現。

「応募当時は、こんな風になったらいいな~くらいのふわっとした構想でしたが、STANDで本当に必要なことの確認ができ、参加してよかったなと思っています」

3. 最後に

聞きたくてもなかなか直接聞く機会がない「茨城でのチャレンジって、実際どうなの?」という話。茨城でまちづくり、場づくりを実践する先輩方のリアルな体験談を聞き、モヤモヤが晴れた方も多いのではないでしょうか。

関わり方は人それぞれ。自分でプロジェクトを立ち上げるもヨシ、中山さんや中村さんのイベントに参加してみるもヨシ。このイベントが、はじめの一歩を踏み出すきっかけとなったら嬉しいです。

当日は50名を超える皆様に参加して頂きました! STANDでお会いできることを楽しみにしています!

★STANDとは?

茨城でチャレンジしたい!という方が、「自らが設定したプロジェクト」のプロトタイプを実践する7ヶ月のプログラムです。

「ローカル」で実践する際に必要な「地域のキーパーソン」とのつながりを得たり、「事業の作り方」を学んだりしつつ、県内外の先輩プレイヤーからのサポート受けながら実践することができるのが特徴です。

最終的には共に実践した仲間との公開プレゼンを実施します。

★エントリーについて

WEBサイトのエントリーフォームよりお願いします。

〆切:2021年8月9日(月)23:59

STAND WEB:https://standibaraki.jp/